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『パンドラの匣』(パンドラのはこ)は、太宰治の長編小説。 「健康道場」という名の結核療養所を舞台に繰り広げられる恋愛模様を通じて、青年・ひばりの成長を描く。 1947年と2009年に映画化されている。 == 執筆の背景と発表 == 本作品は、太宰の読者であった木村庄助の病床日記がもとになっている。 1940年(昭和15年)8月より太宰と頻りに文通していた木村庄助は、1943年(昭和18年)5月13日、病苦のため22歳の若さで自殺をする。同年7月11日、遺言により日記全12冊が太宰宛てに送付される。日記は京都の丸善に製本させたもので、「健康道場にて」と記した日記の背には太宰の短編「善蔵を思ふ」を模して「太宰治を思ふ」と刷り込んであったという〔山内祥史 『太宰治の年譜』大修館書店、2012年12月20日、261頁。〕。 1943年(昭和18年)10月末、太宰は木村の日記をもとに「雲雀の声」を書き上げる。小山書店より刊行する予定であったが、検閲不許可のおそれがあるため版元と相談の結果一旦出版を中止〔戸石泰一編「年譜」 檀一雄『小説太宰治』六興出版社、1949年11月20日所収。〕。その後許可が下り小山書店より出版される運びとなった。ところへ1944年(昭和19年)12月、戦災のため発行間際の本が全焼。本作品はその時残った校正刷をもとにして執筆されたものである〔『太宰治全集 8』ちくま文庫、1989年4月25日、528頁。解題(関井光男)より。〕。1945年(昭和20年)11月9日までに脱稿〔『太宰治全集 第7巻』筑摩書房、1990年6月27日、471頁。解題(山内祥史)より。〕。 地方紙『河北新報』1945年10月22日から1946年(昭和21年)1月7日にかけて、64回にわたって掲載された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「パンドラの匣 (小説)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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